「●●は悪くない」③ ~授業中話聞かないヤツは悪くない~
こんにちは。
sho-ichiです。
「●●は悪くない」シリーズ第3弾!
民間企業→教員という経歴の私。
まぁ、意外性のない「いかにも、らしい」という論旨になりますが、
やっぱり日頃思うので、記しておきます。
つまらないから聞かない
前職では、逆に学校がお客様でした。
頻繁に学校にお邪魔して打ち合わせや納品などにも伺いました。
導入するものがシステムだったりすると、
使い方をレクチャーするための研修会なんかもよくあります。
そういう時、
当然ながら先生方だって、講師の話は大体聞いてないよね。
寝てる先生もいるし、隣の席の人とコソコソ話してる人もいるし、業務のついでで離席したように見せてそのまま帰ってこないとか…
別に「先生のくせに」と責める気持ちは微塵もありません。
いつも言っていますが、人間も動物なので生理的な反応(眠くなるとか、注意がそれたり不安になると他者と共有したくなるとか、焦りを感じるとおとなしくしていられないとか)にはあらがえません。
基本的に、人間は自分の理解できない話や関心の無い話、価値を見出せないものに対して興味を維持することは難しいですし、また、そもそも黙って座り続けていることもあまり得意とはしていません。
聞かせる工夫、もしくはフォローの体制を構築せよ
そんなわけなので僕としては
自分のことを棚にあげて生徒に「人の話はちゃんと聞け!」みたいなことさえ言っていなければ、研修会で一部の先生が寝てしまったりソワソワしてしまうことはしょうがないかなと思っていました。
(正直、若干割合は多いな…という印象はりましたが…)
だって研修会では先生方はお客様ですもん(笑)
しかし、先生方が寝てしまったり不在にしてしまったりして研修内容を理解いただけず、導入してもらったシステムを利活用してもらえないと、売った側としては申し訳ありません…
そのためにどうしていたかと言うと、
①講習講師には少しでも先生方が前向きに取り組めるよう、分かりやすく面白みのある講習を心がけてもらう。(メーカーさんによっては必ず若くてかわいい女の子のインストラクターを付けるようにしているところもあったなぁ…)
②それでも生理反応にはあらがえないので、講習会後にも必要なことがわかるよう、マニュアルを作成したり、ヘルプデスクを設けて随時問い合わせしてもらえる体制を用意したりする。
とまぁ、
当然このような体制をしいていました。
もちろん
少なくとも現状の日本の教育制度は一斉授業方式がまだまだ主流なので、
あまり極端な場合分けや個別対応は出来ないでしょうけど、
少なくとも
①より多くの生徒が関心を持って聞けるような工夫をしたり
(内容しかり、話し方やユーモアの活用などしかり)
②なぜ前向きに取り組めないのか、原因を把握し解消する努力をする
ことは、学校でもマストだろうと思います。
学校の仕事は授業を受けさせることではなく、生徒を教育された状態にすること
さて、そんなことを言うと、
「もちろん授業改善の工夫はしている!」
「生徒の課題もキチンと把握している!」
というお叱りも受けるかと思います。
いえいえ、もちろんできている先生方もたくさんいると思います。
しかしながら、やっぱりそれでも「聞かない生徒が多い」場合、
どうも学校現場では「生徒の質」ということにしてしまう風土があるように感じてならないのです。
例えば「今年の〇年生は落ち着きがない」とかそんな具合にです。
学校の仕事、
というか、そもそも仕事と言うのは、
「自分が決められたことをこなす」ということではありません。
「対象が決められた状態になる」という結果をもたらすことが仕事です。
物理の教科書にも
いくら力をかけて汗をかいても、対象が動かなければ仕事量はゼロって書いてありますよね(笑)
だから、
結果として「生徒が授業を聞いていない」っていう状態になってしまっていたら、
(正確には「授業を聞いていないから授業で扱った内容を理解していない」という状態になっていたら、ですね)
それはもう、学校の責任で改善を目指すべきだと思うわけです。
もちろん先生個人レベルの対応ではなく、学校という組織や体制をうまく工夫して、その生徒の質にあった対策を講じて、
「指導スタイル」を一定にするのではなく、「教育結果」が極力一定の水準を超えられるように、努めるべきだと、日々思って学校運営の在り方を模索しております…
ちなみに仕事論については以前こんなことを書きましたのでご参考まで!
newedu.hateblo.jp
newedu.hateblo.jp
ちなみに、初回の投稿で、
そもそもどんな教育像を持っているのかもちょっと語っています…(><)